第75回 税理士試験 所得税法 模範解答・解説・講評

ご利用に当たっての注意事項
⑴ 掲載内容は、専門学校 東京CPA会計学院・CPA税理士ゼミナールが独自に作成したものであり、試験実施機関における本試験の解答、配点、配点箇所並びに出題の意図を保証するものではありません。
⑵ 掲載内容は2025年8月9日現在のものであり、今後予告なく変更を行う場合もございます。
⑶ 掲載内容を利用したことによりいかなる損害が生じたとしても、当校は一切補償を行いません。
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1.総評
 受験生の皆さん、本試験大変お疲れ様でした。
 今年の本試験は、理論問題が2問形式の出題であり、内容としては、上場株式等を譲渡した場合の課税方法(方式)や先物取引の差金決済等による差益の課税方法(方式)を問う問題と、業務を行う居住者の記帳義務、帳簿書類の保存義務及び当該居住者が申告書に添付すべき書類を問う問題でした。計算問題は、1問形式の出題であり、内容としては、ここ数年と同様、幅広く論点を問う問題でした。特に計算問題は、アパートの1室が同一生計親族に賃貸されているため、時間的制約がある中で、その点を注意しながら計算問題を解いていくのは大変だったかと思います。
 また、判断に迷う論点もところどころありましたので、実際解答速報を見て、思いのほか手応えを感じることができない受験生も多いのではないでしょうか。具体的に振り返ると次のとおりです。

第一問

問1
 設問ごとに問われている論点を整理し、解答例のように解答してほしいところです。解答する内容は、特段細目規定ではなく、計算問題でもよく出題されるオーソドックスな内容であるため、解答例のとおり正確に解答してほしいところです。
 他の受験生とも差がつきにくい出題内容ですが、⑷の解答次第では、他の受験生と差別化が図れたかと思います。
 ⑷で具体的な数値を用いて、ポイントとなる点を触れられているかが合否のポイントになるかと思います。

問2
 個別理論問題であるため、精度よく解答してほしいところです。ただ、答案用紙の記載欄が多くはないことから、理論集に掲載されている内容を適宜省略しながら、解答することが好ましいかと思います。
 また、青色申告者とそれ以外の者に場合分けをして解答することを要求されているため、その点を踏まえ解答してほしいところです。
 なお、場合分けに際して、例えば不動産所得を生ずべき業務と雑所得を生ずべき業務の2つの業務を行う者は、青色申告者(不動産所得につき、青色申告の承認を受けている。)であるか否かにより、不動産所得を生ずべき業務に係る記帳義務、帳簿書類の保存義務及び申告書に添付すべき書類が異なりますが、雑所得を生ずべき業務に係る記帳義務、帳簿書類の保存義務及び申告書に添付すべき書類は、そもそも雑所得につき、青色申告の承認を受けることができないため、その者が青色申告者か否かにかかわらず異なりません。
 この点、場合分けが難しいところではありますが、そこまで配慮して解答を作成していなくても十分ではないかと思います。

 第一問の合格ボーダーラインは34点位、合格確実ラインは41点位になると思われます。

第二問

 近年に比べ不動産の譲渡や取得に関する取扱いが問われていませんが、幅広い論点から出題されており、良問であったかと思います。
 処理すべき事項が多く、また、総評で述べたとおり、アパートの1室が同一生計親族に賃貸されているため、その点に留意しながら、基本的な論点をケアレスミスすることなく正答できたかどうかが、合否のポイントになるかと思います。
 また、判断に迷う論点もいくつかあるため、そのような論点は悩みすぎず、他の論点に取り組めたかどうかも合否のポイントであったかと思います。
 ある程度実力順に成果を出すことができる問題であったのではないでしょうか。

 第二問の合格ボーダーラインは27点位、合格確実ラインは35点位になると思われます。

合格ボーダー
 合格ボーダーラインは61点位、合格確実ラインは76点位になると思われます。

最後に
 今回の試験問題は、理論問題・計算問題ともにオーソドックスな論点から幅広く問われていることから、1年間の努力を十分に発揮できた受験生が合格を勝ち取るのではないかと思います。
 他の受験生のでき次第で自身の合否が左右されるため、今後の予定が立てづらいかと思いますが、一旦はリフレッシュして、再度今後について考えてみて下さい。受験生の皆さん、1年間本当にお疲れ様でした。

解答(理論) – 解答(計算) – 解説 –


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