第72回 税理士試験 相続税法 模範解答・解説・講評

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⑴ 掲載内容は、専門学校 東京CPA会計学院・CPA税理士ゼミナールが独自に作成したものであり、試験実施機関における本試験の解答、配点、配点箇所並びに出題の意図を保証するものではありません。
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1.総評
 受験生の皆様、大変お疲れ様でした。
 第一問の理論問題は、2問とも事例形式での出題でした。昨年までの試験と同様であり、解答範囲自体は比較的わかりやすいかもしれませんが、概要などの書き方やどこまでを解答するかで悩んだ受験生が多いかと思います。
 いずれにせよ、要点をしっかりと説明できていれば充分ではないでしょうか。
 第二問の計算問題は、昨年に比べると難易度自体は下がった印象です。ボリュームは多く見えるものの、一つ一つの財産評価自体はそれほど難しくはないため、どれだけ素早く、正確に解答できたかが1つの分かれ目になるのではないでしょうか。

第一問

問1
 生前贈与財産に対する相続税の課税関係を問う事例形式の理論問題でした。
 各贈与に対する相続税の計算上の取扱いは、計算問題でも頻繁に問われる点であるため、計算問題と同じような要領で説明できたかが1つの分かれ目になると考えられます。
 根拠となる関連する条文自体は、それぞれの取扱いを規定する箇所を抜きだして解答できれば充分だったと考えられます。
 これらの点を考慮して、問1の合格ボーダーラインは17点位、合格確実ラインは20点位になると思われます。

問2
 非上場株式等についての贈与税の納税猶予及び免除の特例に関する事例形式の理論問題でした。
 ただし、事例形式といっても内容自体は基本的な課税関係を問う問題だったので、それぞれの取扱いをどれだけ説明できたかが1つの分かれ目となると考えられます。
 また、特例の趣旨が問われましたが、正確に解答することは難しいことから、要点を説明できていれば充分だったと考えられます。
 これらの点を考慮して、問2の合格ボーダーラインは18点位、合格確実ラインは20点位になると思われます。

第二問

 財産評価を中心として総合問題でした。各財産評価等において判断に迷う箇所(私道の評価、地積規模の大きな宅地の判定、貸付金の回収が困難と認められる金額の判断、入院給費金の取扱い)があるため、これらをミスしていたとしてもそれほど合否に影響は与えないと考えられます。
 ただ、それ以外の箇所についてはそれほど難しい項目は出題されていないことから、この辺りの論点を確実に得点できたかが1つの分かれ目となるのではないでしょうか。
 これらの点を考慮して、第二問の合格ボーダーラインは34点位、合格確実ラインは39点位になると思われます。

合格ボーダー
 全体の合格ボーダーラインは69点位、合格確実ラインは79点位になると思われます。

解答(理論) – 解答(計算) – 解説 –


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