第71回 税理士試験 相続税法 模範解答・解説・講評

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⑴ 掲載内容は、専門学校 東京CPA会計学院・CPA税理士ゼミナールが独自に作成したものであり、試験実施機関における本試験の解答、配点、配点箇所並びに出題の意図を保証するものではありません。
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1.総評
 受験生の皆様、大変お疲れ様でした。
 第一問の理論問題は、2問とも事例形式での出題でした。昨年の試験と同様であり、解答範囲自体は比較的わかりやすいかもしれませんが、概要などの書き方やどこまでを解答するかで悩んだ受験生が多いかと思います。
 いずれにせよ、要点をしっかりと説明できていれば充分ではないでしょうか。
 第二問の計算問題は、ボリュームの多い問題であり、かつ、財産評価に関しては様々な取扱いが複合的に出題されているので、難しい問題だったと思います。みなし財産や債務控除などは基本事項からの出題が多いので、それらをいかに得点できたかが1つの分かれ目になるのではないでしょうか。

第一問

問1
 相続税法における住所の意義及び贈与税の課税価格を問う事例形式の理論問題でした。
 ⑴では、「相続税法における住所の意義」が問われました。参考資料集には簡潔に記載してありますが、理論集には特に記載していないため、解答できなかった受験生は多いと思います。「生活の本拠」という点を解答できれば、充分であると考えられます。
 ⑵では、甲の令和3年分の贈与税の課税価格が問われました。各贈与ごとに、納税義務者、課税財産の範囲を確認しながら算定する必要があり、しっかりと状況を読み取りながら解答することが必要でした。
 なお、与えられた答案用紙が2枚であったため、全ての事項を解答することは難しかったと思います。
 いずれにせよ、しっかりと要点を説明できているかが1つの分かれ目となるのではないでしょうか。
 これらの点を考慮して、問1の合格ボーダーラインは20点位、合格確実ラインは23点位になると思われます。

問2
 持分の定めのない法人に対して贈与がされた場合の贈与税の課税関係を問う事例形式の理論問題でした。
 個人Cが個人Aの親族その他特別の関係がある者に該当するか、該当しないかで適用される規定が異なり、その双方を解答することとなります。
 なお、概要及び趣旨は、解答することが難しい点でもあるため、最低限の説明ができれば充分であると考えられます。
 いずれにせよ、2つの取扱いを列挙できているかどうかが1つの分かれ目となるのではないでしょうか。
 これらの点を考慮して、問2の合格ボーダーラインは9点位、合格確実ラインは11点位になると思われます。

第二問

 財産評価を中心として総合問題でした。財産評価のボリュームが多く、かつ、内容自体も複雑なものが出題されているため、難易度はかなり高い問題となっていました。
 また、配偶者居住権については、賃貸建物に設定された場合の取扱いが出題されましたが、答練などでもほとんど確認していない項目であり、計算方法も複雑となるものだったので、正答することは難しいです。
 また、小規模宅地等の特例の適用関係についても、通達からの出題が多かったため、判断に時間を要したのではないでしょうか。
 そのため、配偶者居住権等の評価、宅地の評価、小規模宅地等の特例の判定などは、それほど合否に影響を与えないと考えられます。
 対して、取引相場のない株式や、みなし財産、債務控除、税額計算などは、それほど難しい項目は出題されていないことから、この辺りの論点を確実に得点できたかが1つの分かれ目となるのではないでしょうか。
 これらの点を考慮して、第二問の合格ボーダーラインは30点位、合格確実ラインは35点位になると思われます。

合格ボーダー
 全体の合格ボーダーラインは59点位、合格確実ラインは69点位になると思われます。

解答(理論) – 解答(計算) – 解説 –


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