第70回 税理士試験 消費税法 模範解答・解説・講評

講師:河津 竜大

本試験講評
 本試験お疲れ様でした。今年の試験は、理論2問、計算2問(原則+簡易課税の事業判定)の形式による出題でした。
 理論は重要度の高い論点である、帳簿及び請求書等、軽減税率等の近年の改正項目がしっかり出題されていました。事例問題の内容も例年と比べると容易に解答できる問題であったため完成度の高い解答が求められると思います。
 計算は問1は比較的易しい問題で、問2は事業区分が多少難しい印象でした。

第一問

問1
 帳簿及び請求書等については、施行令の部分の解答も求められていたため、満点解答は難しいため、部分点として確実に積み上げれば十分に合格点は取れると思われる。
 仕入税額控除が適用できない場合として、密輸品の取扱いだけでなく、金等に関する本人確認書類が解答できているかも重要なポイントになるだろう。

 第一問の問1の合格ボーダーラインは17点、合格確実ラインは19点位になると思われます。

問2
 事例問題については、軽減税率が関連する(2)及び(3)については、多くの受験生が対策をしていたところであるため、確実に正答したいところです。
 近年では用語の意義が頻繁に出題されているため、用語の意義の正確性も高いものが求められると予想している。

 第一問の問2の合格ボーダーラインは15点、合格確実ラインは20点位になると思われます。

第二問

問1
 取引区分が多少複雑な原則課税の問題でしたが、売上、仕入に難しい論点はありませんでした。
 受験生が間違えやすい箇所は、仮想通貨の取扱い、調整対象固定資産の転用の可否かと思いますので、それ以外の箇所は正答したいところです。

 第二問の問1の合格ボーダーラインは28点、合格確実ラインは30点位になると思われます。

問2
 簡易課税制度の個別問題でした。納税義務の判定に関しては第61回の本試験とほとんど変わらないため、正答してほしいところです。電気工事に関する事業区分については、完答は難しいため、計算過程で拾えるところを確実に拾えたかどうかがポイントになりそうです。

 第二問の問2の合格ボーダーラインは11点、合格確実ラインは13点位になると思われます。

まとめ
 昨年と同様にボリュームが多かったため、ケアレスミスが出やすい問題だったと思います。
 理論は、事例の結論は正答させたうえで、計算の問1は課税売上割合までは正答し、簡易課税の事業区分で部分点をしっかり取れるかどうかが合否を分けるラインではないでしょうか。
 毎年の課題ではありますが、税理士試験の合否は難しい論点を正答率ではなく、簡単な論点の正答率の高さにあります。いかにケアレスミスを減らせるか、そこを普段の学習の面から意識する必要があります。
 1年に1度しかない大事な試験だからこそ、普段からの学習方法等をしっかり見直す必要があるのではないでしょうか。

合格ボーダー
 全体の合格ボーダーラインは71点、合格確実ラインは82点位になると思われます。

解答(理論) – 解答(計算) – 解説 –


※ 掲載内容は、専門学校 東京CPA会計学院・CPA税理士ゼミナールが独自に作成したものであり、実際の解答との適合を保証致しかねます。また、掲載内容は2020年8月21日現在のものであり、今後予告なく変更を行う場合もございます。なお、掲載内容を利用したことによりいかなる損害が生じたとしても、当校は一切補償を行いません。また、予想配点及び配点箇所に関するお問い合わせは、一切お受けできません。以上の事項を予めご承認の上、ご利用下さい。

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