第67回 税理士試験 所得税法 講評・模範解答・解説

主任講師:志水 大介

本試験講評
 受験生の皆さん、本試験お疲れ様でした。
 今年の本試験は、理論問題について1問形式での出題であったため驚いた方が大半ではないでしょうか。内容としては、基本的な論点が中心ではありますが、「開業時に行うべき届出等」については、理論集にも記載されていないものであるため、なかなか解答は難しかったかと思います。
 また、解答の分量もかなりあったため、どこまで書くべきか難しいところではありました。時間内で、計算問題を解きつつ、残りの時間でできるだけ多くの記述をしているかどうかがポイントになっと思います。
 一方、計算問題については、昨年度本試験より難易度が高い問題でした。
 ただ、基本的な部分も多いため、基本的な部分を確実に正答し、その他の部分でいかにアドバンテージを稼げたかどうかがポイントであったと思います。
 具体的に振り返ると次のとおりです。

第一問

 理論用紙が6枚であり、論点も多岐にわたるため、1問形式ではあるものの、実質的には、4問構成の理論問題であったかと思います。解答例を見てわかるとおり、かなりの解答量となるため、時間が許す限り、可能な限りの解答をしてほしいところです。
 内容としては、甲の税務相談内容を踏まえ解答させる問題であり、近年の出題の仕方に近いものでした。
 よって、甲の税務相談内容を踏めえ、解答していくわけですが、内容としては、個別理論であるため、精度よく解答することができたかどうかがポイントになると思います。
 また、解答の仕方について適宜指示があることから、指示に従い解答できているかもポイントであったのではないかと思われます。
 なお、「開業時に行うべき届出書等」については、解答が難しいかと思われますので、少しでも多く解答できていれば加点項目というような形になるのではと思います。

 第一問の合格ボーダーラインは30点位、合格確実ラインは37点位になると思われます。

第二問

 2問形式の出題であり、問1は所得控除や税額控除を中心とした総合問題、問2は共有の居住用財産の譲渡をした場合の取扱いを問う問題でした。家内労働者等の事業所得等の所得など引っかけのような箇所も多く、問題文のわりには、時間もかかり、なかなか得点しづらい問題であったのではないかと思います。
 基本的な部分については、ケアレスミスなく解答すること、コメント欄が設けられていたころから、コメント欄の記述を丁寧に行うことがポイントであったかと思います。

 第二問の合格ボーダーラインは30点位、合格確実ラインは35点位になると思われます。

合格ボーダー
 全体の合格ボーダーラインは60点、合格確実ラインは72点位になると思われます。

最後に
 今回の試験は、理論問題について多岐にわたり解答が求められていたことから、理論にヤマをはることなく、しっかりと学習できていた方が順当に力を発揮したのではないかと思います。
 計算問題については、昨年度よりも難易度も上がり、また、近年の改正項目も出題されていたこと、コメント欄を設け理由を記載させていること等から、こちらもしっかりと学習できていた方が順当に力を発揮したのではないかと思います。
 ただ、計算問題については、引っかけるような部分も多くあったため、そのような点が合否に影響するのであれば残念です。
 本年度の税理士試験は、理論問題、計算問題ともにそれなりの内容ではあったかと思いますので、しっかりと学習してきたことを答案に発揮できたかどうか、もう1度振替ってみてください。
 受験生の皆さん、1年間本当にお疲れ様でした。

解答(理論) – 解答(計算) – 解説 –


※ 掲載内容は、専門学校 東京CPA会計学院・CPA税理士ゼミナールが独自に作成したものであり、実際の解答との適合を保証致しかねます。また、掲載内容は平成29年8月11日現在のものであり、今後予告なく変更を行う場合もございます。なお、掲載内容を利用したことによりいかなる損害が生じたとしても、当校は一切補償を行いません。以上の事項を予めご承認の上、ご利用下さい。

Adobe Reader のダウンロード※ 解答・解説は、PDFファイルとなっております。こちらのWEBサイトより Adobe Reader のダウンロードをお願い致します。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事